4つの心の力 3・心をためる力

心理学 解説

前回までの投稿では、

「心を守る力」で自分の大切な心と体をストレスから遠ざけ、

「心を育てる力」でさらに明るく健康で、幸せに生きる方法についてお伝えしてきました。

今回はそこから人生をより良くしたり、夢や希望を叶えるためのステップについてご紹介していきたいと思います。

みなさんには夢はありますか?

夢というほどのことは思い当たらなくても、

「こんな自分になりたい」とか、

「こんな状況になったらいいな」とか、

「大好きなあの人ともっと一緒に時間を過ごしたい」とか、

色々あると思います。

これらの夢や希望の源になっているものは、もちろん“欲求”ですよね。

私たち人間の一生は、大小様々な“欲求”を満たしていくことの繰り返しだとも言えるでしょう。

ではその欲求の根源は何なのでしょう?

これは過去の体験から述べさせて頂くと、ひとつは「健康な心」だと思います。

以前わたしは数年間ひどく心を病んだ時期があったのですが、その時は

「〇〇がしたい」

「○○が楽しい」

「○○が好き」

という欲求が湧いてこず、絶えず襲ってくる気分の変調障害に耐えるばかりの毎日から、生きづらさだけが残るといった状態でした。

現在は様々なありがたい学びから、そのような辛い状態から何とか脱出することができ、健やかな心と体を取り戻した生活を送ることが出来ています。

そして、もっと長生きしたい、夢を叶えたいという欲求を持つことも出来ているのですが、

それは「心を守ること」、「心を育てること」を大切にしてきたからだと思っています。

しかし、周りの人々を大きく抜きんでた大きな目標を達成したいなら、もちろん何かのきっかけ、爆発力のようなものが必要になってきます。

もっと言えば「努力」や「研鑽」を積んでいく必要があるのですが、

今回お伝えしたい「心をためる」というのは、つまりここのところになります。

もっと細かい言い方にすると、

「守って育てた健康な心から湧き出た欲求のエネルギーを、何か好きなことに打ち込んでチャージしていく」ということです。

ここでいう努力や研鑽は、苦行にしてしまってはいけません。

もし今そう感じているなら、「心を守る」ところと「心を育てる」ことに戻ってあげれば大丈夫です。

以前勤めていた会社の先輩が言っていたある言葉が15年以上たっても忘れられません。

「努力した人には誰もかなわない」

仕事そのものは嫌いではなかったものの、職場環境、人間関係のストレスを多く抱え、メンタルもすこぶる悪い状態でした。

そんな中当時のわたしは

「先輩はそう言うけど、そんな努力を続けられるなら苦労しないよ」

としか思うことが出来なかったのです。

あのとき足りなかった事はまさに、

努力を継続する以前に「健康な心を維持すること」だったように思います。

もし毎日が幸せで楽しいものなら、努力も苦行ではなくなると思いませんか?

例えば

「もしお金がたくさん手に入ったら、僕は幸せになれる。」

「もし会社を辞められたら、毎日楽しく生きていける」

「だからぼくは今日も懸命に働いてお金を稼ぐ」

と言っている人がいるとしましょう。

この人の毎日は「幸せ」で「楽しい」、「おもしろい」と言えるでしょうか?

また、みなさんはこのような状態を望むでしょうか?

「だって生きていくためには仕方がないじゃないか」

「誰でも多少の我慢はしょうがないよ」

と、つい言いたくなってしまうのですが、そのような場所、そのような人達と、そのような会社で仕事をすることは、自が選択し続けているとも言えます。

自分の大切な人生の時間をどのように過ごすかは、本来それぞれの当人が選ぶ自由があるもので、誰からも強要されることではないというほうが、より本質的だと思います。

それに本来の夢や目標、望んだ未来や結果は、そのようなネガティブな条件をクリアした先、条件付きのものばかりではないと思います。

「何かをたくさん我慢して苦行を積んできた結果、やっと希望が叶った」

よりも、

「毎日を健康に楽しく生きていたら、いつのまにか夢が叶っていた」

のほうがいいですよね。

努力という過程を楽しめるほどに、大きな希望を叶えられると言えるでしょう。

そしてそのような努力は、誰も見ていなくとも、誰も認めてくれていなくとも継続していけるものですし、いつか大きな実りになって手元に還ってきてくれることでしょう。

小さな希望を叶えつつ、大きな希望を胸に、

「心をためて」いきましょう。

今日も駄文にお付き合いいただきありがとうございました。

次回は最後の4つめ「心を使う力」についてご紹介したいと思います。

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